急で恐縮ですが、皆さんこの中で一番断熱性能がありそうな素材はどれだと思いますか?
@厚さ20cmの氷
A厚さ20cmのレンガ
B厚さ5cmの木
C厚さ20cmの土
D厚さ55cmのコンクリート
実は下の材料の断熱性能は、全て同じです。
もちろん、すきま風が入りやすいか、表面の肌触りなどからの体感温度・材料自身の表面温度など、断熱性能以外の部分の影響も無視出来ませんが、単に、断熱性能だけを考えれば同じです
意外な事実は、木の5cmの厚さとコンクリートの55cmの厚さの断熱性能は同じなのです。
丈夫でしっかりしていそうなコンクリートも、断熱材がなければ厚さ、寒さは全くしのげないのです。
そして木は、わずか5cmの厚さで、他の土やレンガの厚み20cmと同じ断熱性能を持っています。
たった100年前に生まれたコンクリートも、自然の材料にはかないません。
空気もたった8mmの厚みで、上の材料と同じ断熱性能を持っています。
時代劇を見ていると、当然ガラスなどはなく、和紙を貼った障子か、ふすま、そして、外部との遮断は今では雨戸と言われる、木戸しかありません。
欧米では、ある時期からガラスが出始めましたが、中世ヨーロッパの窓も木戸でした。
私たちが、ひどい住宅環境だと思う、それらの住まいは、本当に寒かったのでしょうか。
もちろん、その時代に住んだこともなければ、住まい全体の断熱性能そのものが違いますから、一概に比較できませんが・・・
科学的には不思議なことに、すきま風と言うものを無視すれば、今のガラス窓(シングルガラス)よりも、障子や襖の方が熱を伝えにくい。つまり、より断熱性能の高い材料なのです。
昔の人は障子や襖を使いながら、何らかの方法ですきま風を防ぐ方法を知っていたのかもしれません。
茶室に見られるような、小さな空間で、周囲が土壁で作られ、入り口も狭く、雪見障子のような小さな窓しかない部屋。
そして、お茶のための熱源があるこの部屋は、実はその時代の最高に贅沢な空間だったのかもしれません。
いずれにせよ、人はその土地で快適に過ごすために、科学の根拠はなくても、利用できる最大の材料を一番有効に使っていたのかもしれません。
贅沢さはなくても、寒さを遮断し、家の中央の囲炉裏が部屋を暖め、意外と寒くなかったのかもしれませんね。そして、障子もふすまも取ってしまえば、夏には自然の風通しが十分暑さをしのいだのかもしれません。
家作りにおいて、最新の材料や製品によって快適な住まいを作るのも一つの考え方ですが、先人の知恵を生かして、お金をかけなくても工夫次第で快適な住まいを提案していきたいと考えています。
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